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GPSでアートを

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2024年11月13日

水谷IT支援事務所代表  水谷哲也

GPSを活用することで人工衛星から受信した情報を受けとり現在位置を把握できます。元々はアメリカと旧ソ連の冷戦時代に、航空機や船舶の位置情報をリアルタイムで正確に把握するため、アメリカが開発した軍事用技術でしたが、民間利用が広まり、現在では世界中で広く利用されています。

GPSの活用がすすむ

人手不足が続く農業ではGPSを搭載したトラクターが登場し、自動で種まきや収穫が行われています。ポケモンGOでは現実世界にポケモンを表示させるAR(拡張現実)とGPS機能を組み合わせてポケモンをゲットします。GPSはいろいろな分野で使われていますが、広く使われているのがスマホでの地図検索です。

スマホ登場前、地図を印刷しランドマークを見つけながら目的地にたどりつきましたが、スマホに目的地をセットするとGPS機能で目的地までナビゲーションしてもらえます。便利になりましたが地図を見る能力が退化し、スマホを忘れると大変なことになります。「話を聞かない男、地図が読めない女」というベストセラーがありましたがスマホの普及で、いまや地図が読めないのは男性も同様でしょう。

GPSを使ったゲームが登場

このGPSのトラッキングには2つの種類があります。GPSトラッカーとGPSロガーがあり、GPSトラッカーはリアルタイムで位置情報を把握できます。マラソンで、ランナーがどこを走っているのか家族や友達に伝えられます。GPSロガーは決められた一定間隔で位置を記憶して長期間にわたって位置情報を記録できます。企業ではGPSの軌跡をもとに配達ルートや営業ルートの見直しに使ったりしています。

GPSを使った現代版の宝探しゲーム「ジオキャッシング」があります。世界中に置かれている誰かが隠した「キャッシュ」(小さな宝箱)を GPS座標を使って探します。見知らぬ場所の探検や、新しい発見の楽しさを味わえます。

コロナ禍以降に新しいマラソンの形として「GPSマラソン」が登場しました。参加者が各自好きなコースで42.195kmを走り、GPSアプリで記録したタイムを申請する仕組みです。好きな時に好きな場所で走る、新しいランニング文化として広まっています。

GPSでアートを描こう

GPSのトラッキング機能を使ってアートを描くのがGPSアートです。GPSアートが描けるスマホ・アプリが出ているのでダウンロードします。次にどんなGPSアートを書くのか決めますが、最初は□のようなシンプルな絵がよいでしょう。SNSでGPSアートやお絵かきランで検索するといろいろと見つかりますので参考にしましょう。

GPSアートの特徴は一筆書きです。まずは地図に絵を落とし込んでいきますが。100メートルの長さにするのか1kmなのかは自分次第です。なかには20kmぐらいの日本地図を描いている人もいます。

スマートフォンアプリやランニングウォッチ(GPSウォッチ)を使い、設定した道順に従って進んでいきます。トイレや買い物時は途中で一時停止しますが、再スタートを忘れないようにします。またアプリの使用でスマホの電源が激減するため、モバイルバッテリーは必須です。

GPS地上絵を描く

GPSアートを大規模にしたものです。ナスカの地上絵が有名ですが、地上絵のあるペルーにまで行き、約90日間をかけて炎天下の砂漠や標高3600メートルの山脈など計3000キロをめぐって、ペルーに多く生息するアルパカを描いた日本人がいます。

2010年に世界最大のGPSアートとしてギネス世界記録に認定されたのが北海道から鹿児島まで日本列島をくまなく縦断して「MARRY ME」という世界で一番大きなプロポーズメッセージを作った日本人です。北海道を使ってハートマークが描きプロポーズは成功しました。

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