MENU

中国の高速鉄道(新幹線)について

column

2022年01月22日

利墨(上海)商务信息咨询有限公司  倉田 瑞穂

日本の25倍の面積を持つ中国で都市間を移動するのは時間がかかります。その中で存在感を増しているのが高速鉄道(新幹線)です。

技術の発展が目覚ましい中国での高速鉄道(新幹線)をご紹介いたします。

建設経緯

年号 内容
1978年 当時の中国国家主席の鄧小平氏が訪日時に新幹線を体験
※上記が「高速鉄路」について最初に中国で知られたことと言われている
1980年代 中国での正月帰省ラッシュ「春運」等で鉄路不足の問題が噴出
・「春運」に関するコラム
/00000000/column/2021/20210127.html
1990年 高速鉄道の開発、実験をスタート
2004年 高速鉄道の建設をスタート
2008年 中国初の高速鉄道:京津城际铁路(350km/h)が運航開始

参考:http://www.nra.gov.cn/ztzl/hyjc/gstl_/zggstL/gh/201602/t20160216_21068.shtml

中国過去5年の高速鉄道の距離

過去5年でそれまでの2倍(3.8万km)の高速鉄道を建設

中国過去5年の高速鉄道の距離

どのぐらい費用がかかり、どのぐらい儲けているのか

費用

高速鉄道の列車(1両編成):約1.7億元(約30.6億円)
※日本の新幹線は1両編成で約40億
鉄道(1km):約1億元(約18億円)

売上

2020年の国家鉄路(高速鉄道+通常列車)の売り上げ:約1.13万億元(約20.34兆円)

参考
https://www.jiemian.com/article/5493888.html

どのぐらい利用されているのか

直近はコロナウィルスの影響で大幅に減少しているが、それまでは順調に利用者が伸びていた。

全国鉄路(一般鉄道と高速鉄道)の年間利用者数※国家鉄路局のデータ

全国鉄路(一般鉄道と高速鉄道)の年間利用者数※国家鉄路局のデータ

利用区間TOP3(一日の列車の運行回数)

順位 区間 回数
1 上海⇔南京 230回
2 广州⇔深圳 208回
3 上海⇔杭州 (記載なし)

どのぐらい便利なのか

飛行機ほどではないが、通常の電車よりは大幅に早い

上海→北京

高速鉄路:約5時間 飛行機:約2時間 電車:約15時間

北京→重慶

高速鉄路:約11時間 飛行機:約3時間 電車:約20時間

今後の計画

2035年までに高速鉄路7万㎞が目標(現時点の高速鉄路が3.8万km)
また、人口50万以上の都市間すべてを高速鉄道で繋げる計画
※現在は人口100万以上の都市間がつながっている

中国の高速鉄道(新幹線)の紹介はいかがでしたか。
今後もますます発展するであろう中国の高速鉄道(新幹線)を引き続きウォッチしていきたいと思います。

  • 掲載しているブランド名やロゴは各社が所有する商標または登録商標です。
  • この情報の著作権は、執筆者にあります。
  • この情報の全部又は一部の引用・転載・転送はご遠慮ください。

中国コラムカテゴリーの人気記事