従業員が1人で行動するのではなく、協力し合い、情報を共有し合うことで、業務は効率化され、生産性もアップします。スケジュール共有を実現するツールには、カレンダーアプリとグループウェアのスケジュール機能があります。今回は、両者の違いを解説し、導入効果を高めるヒントを説明します。
ITによるスケジュールの共有・管理の必要不可欠
ビジネスでのPCやモバイルデバイスの活用が浸透し、働き方に変化が生まれました。そして近年、生産性や業務効率の向上をめざし、週2~3日のテレワークや育児・介護のための時短勤務などを取り入れる企業も徐々に増えています。こうした背景もあり、勤務場所を問わず、従業員のスケジュールを共有する必要性が高まっています。
図1:組織でスケジュール共有するメリット
ITツールを利用すれば、会議のセッティングも簡単に行えます。会議に参加するメンバーのスケジュールがすぐにわからなければ、1人ひとり確認して回るしかなく、多くの時間がかかります。しかし、PCの画面などでメンバーのスケジュールを見ることができれば、各自の空き時間がわかり、素早く、簡単に会議をセッティングできます。
また、スケジュールを共有すれば、部下から上司への活動報告や、上司による部下の活動把握が効率化できます。日報の作成・チェックも重要ですが、日報の提出を待たなくても、部下の活動の概略がつかめれば、タイミングを逃さずに上司が指示を出したり、上司に指示を仰いだりできます。
失敗しないスケジュール共有ツール導入のポイント
スケジュール共有ツールは、企業や従業員に多くのメリットをもたらします。だからといって、「即導入!ホワイトボードは廃止」と急がないでください。今までのやり方に不便さを感じていなかった人や、新しいITツールの使い方を勉強するのは面倒という人が、社内にいるかもしれません。では、スムーズに導入し、従業員がツールを活用するためのポイントを紹介します。
導入する理由と効果を全員に納得してもらう
たとえば、「社内の人もテレワーク中の人も、それぞれのスケジュールが見えなくて不便」など、スケジュール共有ツールの導入に至った理由を、全従業員に説明しましょう。導入効果も、「PCの操作で会議をセッティングできる」といった具体的な例を挙げれば、現状との違いをイメージしやすいです。
なにより、個人がスケジュールを登録しなければ、使えないツールになってしまいます。まずは、従業員の意思を統一することが大切です。
まず、1つの部署で導入してみる
一挙に全社導入するのではなく、1つか2つの部署で導入するスモールスタートがお薦めです。ある程度の人数であれば、操作方法を学ぶ時間を短縮でき、それだけ早く導入効果を試せます。さらに、1つの部署での体験が他部署に広がれば、導入を好意的に受け止めてくれます。
余裕があれば自社オリジナルのマニュアルを作成
従業員が多い企業は、最初に導入した部署で自社用のオリジナル・マニュアルの作成をお薦めします。ツールには、基本的な操作マニュアルがありますが、自社の業務内容にまで落とし込んだ内容にはなっていません。今まで行っていた部門会議や品質向上委員会といった実例を挙げて、会議の開催方法をマニュアルに記載すれば、より早く使い方をマスターしてもらえます。
カレンダーアプリか?グループウェアのスケジュール共有機能か?
スケジュール共有のITツールには、「Googleカレンダー」や「TimeTree」といった無料のカレンダーアプリがあります。基本的に、グループで1つのカレンダーを共有し、メンバーが予定を書き込みます。シンプルで使いやすいですが、メンバーが増えるとカレンダーがごちゃごちゃになり、わかりづらくなってしまいます。また、アプリによっては、スケジュールを共有できる人数に上限が設定されているものや、チーム全員が入力できないものもあります。そのため、カレンダーアプリでのスケジュール共有は、“少人数の間で、「いつ」「どこで」「何をする」といった行動情報だけを共有できればいい”という限定条件がついてしまいます。
もう1つの選択肢に、グループウェアのスケジュール機能があります。グループウェアは、企業のさまざまな情報を共有・活用するためのツールなので、スケジュール機能が充実しています。個人だけでなく、組織やグループのスケジュールを共有でき、会議などのセッティングも簡単に行えます。
図2:カレンダーアプリvs グループウェア スケジュール機能
企業で“使える”、グループウェアJ-MOTTOのスケジュール共有
では、グループウェアの1つであるJ-MOTTOのスケジュール共有機能を紹介します。J-MOTTOは、スケジュール機能をはじめ、設備予約、掲示板、ワークフローなど、25種類の機能を1ユーザー月150円からで利用できるグループウェアです。スケジュールは、個人と組織やグループ別に設定が可能。組織、グループのスケジュールは見やすく、各自のスケジュールがひと目でわかります。
図3:メンバーのスケジュールがひと目でわかる部門単位のスケジュール画面
アクセス権の設定で必要な人だけにスケジュールを公開
アクセス権の設定により、情報の共有・非公開が簡単に行えます。たとえば、個人のプライベートなスケジュールや経営陣のトップシークレットな商談といった予定を、他の従業員に見せない「シークレット登録」がその1つです。
また、部門や役職などに応じて、閲覧・変更などの権限を設定もできます。これにより、経営層のスケジュールはアルバイトには見せない、秘書が役員のスケジュールを代理で変更・削除する、といったことが可能。きめ細かく情報をコントロールしながら、共有するべき情報はしっかり共有するといった使い分けが、「J-MOTTO」なら可能です。
一度の予約で会議メンバーの招待・会議室予約が可能
また、会議室予約やファイル管理といった他の機能と連携できるので、個人の予定と会議室の予約を同時に設定することもできます。会議予約と一緒に会議用の資料をアップロードしておけば、事前に目を通してもらえ、会議の中身も濃くなるでしょう。PC・スマートフォン・タブレットで、スケジュールの閲覧も会議招待への回答も行えるので、外出中やテレワーク中でも、タイムリーに対応できます。
ユーザーの高い評価を得るインターフェース
J-MOTTOのスケジュール画面は、多くのユーザーから高い評価を得ています。下記は、その声の一例です。
- 社員の予定がひと目でわかったり、ミーティングや会議のスケジュールを必要な社員にのみ設定したりできたりと、とても使いやすい。 また、勤怠の管理もできたりWebメールも利用できるので、PCが無くても外で確認できるのがありがたい。
- 全社員の週間、月間スケジュールがひと目で確認できる。チームで仕事をする場合、会議日程を組む場合などに、他のメンバーの予定がすぐわかるのでとても便利。
- 全社員のスケジュールを確認することができ、在宅ワークなのか休暇なのかもわかり、業務の依頼や進捗確認に役立ちます。オンライン会議の実施の際にも助かります。
出典:ITトレンド「J-MOTTOグループウェア」利用ユーザーからの口コミレビューより
まとめ:企業のスケジュール共有はグループウェアで
自分や少人数のスケジュールを、メモする感覚であれば、カレンダーアプリで十分です。しかし、スケジュールを中心に業務や情報の管理・共有を図るには、機能不足でしょう。組織における「情報」は、共有するだけでなく、上司と部下、同僚の間で、行動もシンクロさせる必要があります。全従業員のスケジュールを共有・調整し、さまざまな業務の効率化や生産性の向上をめざすのであれば、グループウェアが最適解といえます。