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中国の最近の自動運転について

column

2019年09月25日

利墨(上海)商务信息咨询有限公司 逢坂興昌

皆さん自動運転を知っていますか?一度は聞いたり、ニュースで見たりしたことがあると思いますが、詳しくはよくわからない!と言う人も案外多いのではないでしょうか。

実際私はほとんど知りませんでした。そんな中国の一駐在員の目線で、「中国の自動運転」についてご紹介したいと思います。

自動運転はどこまで進んでいる?

本記事のきっかけは最近ニュースを見て驚いたことです。中国配車サービス大手DiDi(滴滴出行)が、上海でレベル4 自動運転車によるロボタクシーのテスト開始されることが発表されました。技術にばかり目が向きがちですが、交通事故による死亡人数を大幅に減らしていきたいと、社会貢献にも目を向けた目標を掲げているところにも、私は驚きました。お金儲けに目が向かってしまっていた私は、まだまだだと反省いたしました。

环球网より:http://tech.huanqiu.com/news/2019-08/15383687.html

(右画像:滴滴自动驾驶汽车亮相2019世界人工智能大会 微博@中国企业家杂志 图)

レベル4はどんなにすごいのか?まずはここから知らなかったので、大手自動車メーカーのサイトを拝見し、勉強させていただきました。

フォルクスワーゲンより:https://www.volkswagen.co.jp/ja/volkswagen/technology/autonomous-driving.html

自動運転のレベルは0〜5までの6段階あります。現在市販化されているのはレベル2で、基本的には運転をサポートする技術であり、万一事故を起こした際の責任はドライバー側にあります。一方、レベル3は基本的にはドライバーが操作を行う必要がないため、事故の責任はシステム(クルマ)側になると言われています。そのため、実用化を進めるためには政府を中心とした法整備が必要である。という風に記載があります。

記事になっていたレベル4は難しいレベル3を通り越して、緊急時の対応まで自動運転システムで対応するとのことです。しかも大都市上海で実験されるというのは驚きです。中国の国として動けているところが、進みやすいひとつの要因かもしれません。

自動車産業が変わる?

自動運転に様々な企業が参入しているのをよくニュースに見かけます。弊社と一緒に事業を行なっているFNAが作成した雑誌に、「自動運転を巡る日本メーカーの動向」についての記事が掲載されていました。自動車メーカーが別産業の企業と盛んに提携が行われているのが確認できます。この相関図も何年後には大きく変わっているかもしれませんね。

FNA MAGAZINE 2019.8 China_vol.46よりhttps://flbook.com.cn/c/ki3RaCZ26M/#page/53

自動運転の実現のためには、障害物を避けるためのレーダー技術が必要であったり、リアルタイムに道路情報を更新するためのクラウドやビックデータが必要であったり、車を作るだけの技術だけではありません。突発的に発生した障害物にも対応できないと、事故が多発してしまう恐れがありますので、それぞれが重要な技術となっていくのではないでしょうか。自動車メーカーの動きだけを見ているだけでなく、広い視野で見ていく必要がありそうですね。

詳細の技術は下記記事がまとめられていましたので、ご参照ください。

株式会社 36Kr Japanより

誤差5センチ以下、自動運転社会を支える高精度地図「DeepMap」とは:https://36kr.jp/24439/

1000億円規模の自動運転市場に照準、流深光電が高性能LiDAR量産に挑む:https://36kr.jp/19042/

最先端技術の各分野で中国企業を見ないことは、最近ではないくらい猛スピードで技術開発が進んでいます。2015年に掲げた「中国製造2025年」を目標として、まだまだ新しい技術やノウハウのある企業が、思っても見ないところから参入してくるかもしれません。中国のこれからの動向を確認しつづけ、新しいチャンスを逃さずつかみ取れるよう弊社も精進してまいります。

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