中国のグループウェア・コラボレーションソフト市場は、2015年約79億元、2016年89億元見込であり、毎年10%以上成長しています。ただし、大企業を中心とした利用であり、中小企業へはまだまだ普及しておらず、QQといったチャットソフトを使い、社員間の情報共有をしております。QQは、導入が簡単かつ無料ですが、企業側にとっては情報管理が困難という課題があります。今回は、現在注目されている中国製グループウェア・コラボレーションソフトやそのサービスを提供している企業について紹介します。
明道(mingdao)
https://www.mingdao.com/home
2012年にリリースされたサービスで、Facebook風の社内コミュニケーション促進ツールです。提案書などのファイルを共有しナレッジを蓄積することが可能です。その他にスケジュール共有、ワークフロー機能等も有ります。日本語対応していますが、自動翻訳のせいか、変な日本語が多いです。1ユーザーは年間240元です。
サービス提供企業「上海万企明道软件有限公司」の親会社「上海梅花信息股份有限公司」は、中国のベンチャー上場市場である新三板に上場しており、売上高1,190万元(約2億円)あり、1のWorktileより規模は大きいですが、営業利益は▲164万元の赤字であり、収益化までにはまだ課題がある模様です。
钉钉(dingtalk)
https://www.dingtalk.com
アリババグループが2015年に正式リリースしたコミュニケーションツール。TV会議機能やワークフロー、勤怠管理機能などがあります。勤怠管理は、複数のレコーダー機器と連携しており、注力している模様です。製品としては、後発のリリースですが、アリババグループの資本力やネットワークを活用し、今後中小企業に普及すると思われます。
なお、上記3つに共通する特徴として、全てクラウド型、iOSやandroidのアプリ対応標準搭載、そして限定した機能なら無料で利用できます。
当社中国版グループウェアは、上記製品とは機能面では大差なく、若干UIのところで見劣りする感はありますが、料金は半額(1ユーザー年間120元)かつ、日本語対応している点が特徴です。今後、中国国産グループウェアに負けないように、良いサービスを提供し続けて参ります。
- 参考データ:智研諮詢「2016-2022年中国办公協同軟件市場運行態勢及投資戦略研究報告」
- 記載している各企業の売上高や利益額は、2015年度の数値です。